四国辺路界での出版事情
善通寺紀要 第17号より



 四國遍路道志るべ

 △のところは本尊図像 はじめ以下略す

阿州むや舟付なる戸ヨリ一ばん迄三り

一ばん 志やか
 △

二ばん ミだ


三ばん しやか


四ばん 大日


五ばん ぢぞう


六ばん やくし


七ばん ミだ


八ばん せん手


九ばん しやか


十ばん


十一ばん やくし


十二ばん こくう
ぞう

十三ばん 十一めん


十四ばん ミろく


十五ばん やくし


十六 せん手


十七 やくし


十八 やくし


十九 ぢぞう


二十 ぢぞう


二十一 こくうぞふ


二十二 やくし


二十三 やくし

 
連う
せん

ごく
らく

こん
せん

だい
にち

ぢぞ
うじ

あん
らく


らく

くま
だに

ほう
りん

きり
はた

ふじ
いじ

せう
さん

一の
みや

じやう
らく

こく
ぶん

くハん
おん




おん
さん


ちへ

くわく
りん

たい
りう

びやう
どう

やく
わう
坐長 靈山の釈迦のみまへにめぐりきて
二尺 よろづのつミもきへうせにけり
いたのこふり ひのきむら
 極らくの弥陀の浄土へゆきたくバ
 南無あミだふつくちくせにせよ
かわばた 大てら
 極楽のたからのいけをおもへたヾ
 こがねのいづミすミたヽへたる
ふきた いぬふし なとう
 ながむれバ月しろたへの夜半なれや
 たヾくろだにヽすミそめの袖
やたけむら
 六道の能化の地蔵大ぼさつ
 ミちびきたまへこの世のちの世
かんやけ・七しやう・ひきの
 かりの世に知行争ふむやくなり
 あんらく国のしゆこをのそめよ
たかをむら
 人間の八苦をはやくはなれなば
 いたらんかたハ九ほん十らく
どなりむら
 薪取り水くま谷の寺にきて
 なんきやうするものちの世のため

 大乗のひはうもとかもひるがへし
 転法輪のえんとこそきけ
あきつき・きりはた
 よくしんをたヽ一すじに切はたし
 のちの世まての障とそなる
大のしま・大やしま・よしの川
 色も香も無比中道のふしゐ寺
 しんによの波のたヽぬ日もなし
一り半行きて柳の水有さうじむら
 のちの世をおもへハ恭敬しやうさん寺
 死出や三途のなんじょありとも
そうじ村へ戻り・いりたむら二本木茶や
 阿波の国一の宮とハゆふたすき
 かけてたのめや此世のちの世
此間かわ有・ゑんめいむら
 常楽のきしにハいつかいたらまし
 ぐぜひの舟にのりおくれずハ
やのむら
 うすく濃わけわけ色をそめぬれバ
 流転生死のあきのもミち葉
くわんおんじむら
 わすれずも導引たまへくハんおんし
 さいほう世界ミだのじやうどへ
かうの・明神のやしろあり
 おもかげをうつして見れハ井土の水
 むすへハむねのあかやおちなん
とくしまへいへつヾき
 子をうめる其父母のおんさんじ
 とふらひかたき事ハあらじな
たちへ石はし有
 いつかさて西のすまひのわかたちえ
 ぐぜひのふねにのりていたらん
此間ニたき有八丁登おくのいん
 しげりつるのはやしをしるへにて
 大師そいます地蔵帝釈
中川舟わたし
 大龍のつねにすむぞやけに岩屋
 しやしん聞持ハしゆこのためなり
山ぐち・アセび・あらたの
 平等にへだてのなきときく時ハ
 あらたのもしきほとけとそ見る
おのむら・ひわさうら川有
 ミな人のやミぬるとしのやくわうし
 るりのくすりをあたへましませ
 


 
廿




 」





 


 


 」



廿







 」


 





 


丁」





 


 


 」





卅丁


 
廿

り」





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