駄家通信 14
八月号 2





一中字書熊毛筆日本橋ぼさ
 凡手本筆之通壱本代銀壱匁
 五分5弐匁之処四五本代銀
 〆弐朱之処御調可被下候尤此分
 別ニ受取書・・・万一
 ぼさニ中字書無御座候ハヽ
 外方ニ而御求可被下候

一同様中字筆弐本

一熊毛手帋書小筆拾本
  代銀壱對ニ而凡六七分位之処

一とくさ筆



 これは東予市分(現在西条市に)の商人が大坂での仕入れを注文したものである。
 「日本橋ぼさ」が問屋名の略称。菩薩堂かまた菩薩屋かいずれにしても不明。筆などを扱っていたようだ。
 今回注目されるのは、「熊毛の筆」があったという事である。「とくさ筆」は最近でも耳にすることがあるのだが、熊毛は珍しい。全く余談ながら、高校時代の同級生に山口県の熊毛郡出身の背が高い男がいたのだが…志熊姓だったか?



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