南天龍宮城(17)−1


【由縁】




由 縁
我は龍樹なり 汝速やかに南天龍宮城へ行け南天龍宮城は
我が法城なり 我が法城は汝が法城 汝が法城は我が法城
汝速やかに南天龍宮城へ行け 南天鉄塔も亦そこにあらむ乎

龍樹大聖菩薩中天竺王舎城霊鷲山多宝頂峰八月
大満月の夜半 我秀嶺が眼前に御応現し 我に大啓示を
与えたまえへりて 我を南天竺大海中の龍宮城に召喚せり
それ南天鉄塔は密教の生死一大の血脈付法の大塔にてその
現在地判明せず 古来この方幻の鉄塔又は理塔の鉄
塔なりといいきたりしこと一千余年間―今龍樹
菩薩大士生々世々無智浅学の我沙門秀嶺をば
選び人となし歴史的龍宮城の大地をつぐ者となし
その大法を相承する者となされたまいしなば三世法運
宿業のいたりしむるところなるか 我断じて大聖
薩の大悲願心にお応えせんものと大誓言を
発露す 以来南天鉄塔をぐう尽模索してこの地に
留まり菩薩大士に必生至烈の忠誠を誓いてこの方
四十年間この身は只の一度も母国日域に帰還する
ことを得ず 今沸き起こる一切の疑念と妄想を
断じて五天竺大地法界曼陀羅の最中央位
八葉蓮台法身大日如来の御法座マヒンシャック国
表象マンダラ山と加持感応脱解しそれ南天
鉄塔はこれ人力の所造に非らずして諸仏如来
神力加持の所造による鉄塔なること龍宮城の
盟主沙竭羅龍王の南天龍宮城化作化生
身の鉄塔なることを古文献に見出ず

(中略)



※南天とは釈尊活動の
地=中天より南側、即
ち現状地図の真ん中に
相当。この啓示後直ち
にナグプールに入り込
んだのである。
※龍樹菩薩の応現・啓
示であり、秀嶺師にと
って召喚であった。

※「そこにあらむ乎」
の意味。龍宮城に鉄塔
も亦そこに在り。
※「歴史的」の意味。

※ぐう尽=窮尽。



※五天竺。


※悲人力所造而神力
所造。
※シャカラは八大龍
王の内三番目。その
龍宮に文殊菩薩が湧
出。




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