駄家通信 41
【荒神宮奉燈四季発句合】 ―路暁菴撰―
これは確か三角寺(四国霊場65番)関係の下張りから出てきたものであった。それ故か参加者十名前は皆宇摩郡の人達と思われるのである。しかし星加宗一『伊予の俳諧』にこれらの名前を見つけ出す事が出来ない。一人「車南」=凌雲斎、1798(寛政十年五月六日歿)が出ている。今治の人のようだ。
宇摩郡の一部には今治領があったので、その関係であろうか。三角寺にいた僧も二人参加している。有隣と李蹊である。他の人たちは今村家や坂上家などの人達もいたのではと想像される。
【荒神宮奉燈四季発句合】
頭
散花越おしと志だ啼く雉子加南
軸
五月雨や水耳痩たる竹生嶋
二
窓明天見れ者月也郭公
三
淋しさや秋に浚々水車
四
五月雨や稀の夕日越庵の窓
五
住荒し化生屋し幾や冬の月
名月や雲無き花のよしの山
新酒の味知る頃や浚の月
親知ら寸子知ら数道やかんこどり
雪の日や一筋鳥羽の車牛
花乃香や迚もたまらぬ旅支度
涼しさや風の便耳奈良團扇
枯芦や入江耳舟の冬構へ
―路暁菴撰―
三角寺
有隣
下分
白雀
仝
川之江
淀里
下分
如隆
三角寺
李蹊
白雀
川之江二笑
三嶋松白
車南
川之江里桂
松白
有隣
※持福寺南?
※浚?
※浚?
つづく
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